BARでの勤務経験だけで、バー開業が無理な理由

BARの現場経験は重要、しかし・・・

現場で働くこと。現場を知ること。確かに、重要です。

但し、自分が目指している方向性と、一致する考え方をもった経営者のいるバーを選んで下さい。

バーといっても、さまざまな形態があります。以前からお話していますが、私は、オーセンティック・バーだけが、バーだとは思っていません。さまざまな形態のバーを、受け入れる事ができる考え方の経営者です。

これから、バーテンダーを目指す、あるいは、いずれバー経営を目指しておられる方へ、特に、注意して欲しかったことです。

初めて勤めたバーの経営者の考え方次第で、バー業界へのイメージが、あなたに、インプットされます。バーへ、飲みに行っている時と、働く側にまわった時では、全く、世界が違います。

お客様に、安心して、楽しんで頂く、くつろいで頂く雰囲気を、創り出さなければなりません。そのために、バーテンダーがいるわけです。それは、バーへ、数えきれないぐらい、足を運んでいたとしても、お客の立場では、理解できないことです。

ですから、現場経験は、絶対に必要です。但し、勤めるバーは、慎重に、選ぶことです。個人的な、相性もありますしね。

見習いバーテンダー、一石二鳥は、大間違い

それから、もうひとつ、大事な事があります。現場経験だけで、バーテンダーとして、通用すると思ってしまうのは、大きな勘違いです。現場では、お客様への接客をしながら、お酒の知識・技術を、断片的に、覚えていきます。つまり、体系的な学習の場では、ありません。

バーは、ビジネスの場所で、学校ではありません。バーテンダー見習いなら、勤めながら、知識・技術も吸収できて、一石二鳥だ!と考える方は、大きな勘違いです。お酒の知識・技術は、奥深いものがあります。それを、お客様があるバーで、教えてもらおうと思う方が、間違いです。

体系的な学習は、バーとは別に、自分自身で、こつこつ学んでいくのが、本来あるべき姿です。バーで学べるのは、体系的な学びでは得られない事。バーでいくら経験を積んでも、体系的な学びがなければ、全く成長しません。このことを、よく理解して、バー開業を目指して頂きたいと思います。

では、また・・・