カクテル作りをするのに、全く、学ぼうとしない人もいます。その結果、何年も業界にいる、プロのバーテンダーにもかかわらず、例えば、ジンの定義さえ、わからない人もいます。
そんな定義なんて、必要ない!と思う人は、そのレベルから上には、絶対に成長しません。なぜなら、定義を知っているからこそ、創造できるカクテルもあるからです。
あまりにも、基本的過ぎて、聞くのが恥ずかしいぐらいの事ですが、「ジンの定義」を聞いてみて下さい。
ジンは、何が原料か?どこの国で誕生したのか?誰が作ったのか?たった、これだけの質問に答えられないのは、基礎の基礎さえ、勉強していない証拠です。
そうはいっても、お酒やカクテルに関する学習をしていると、学ばなくてもいいのでは?そんな風に、思うような事が、たくさん出てきます。
カクテル作りは、お酒を混ぜて作るだけの事?わざわざ、お酒の定義や歴史を、学ばなくても、いいだろう。時間の無駄・・・そんな風に、思われる方も、多いかもしれません。
確かに、正直、お酒の定義など、カクテル講座でも開催しない限り、話す事は永遠にないでしょう。さらに、どんなに詳細に、完璧に覚えたからといって、店で、ウンチクを語るのも問題ありです。
プロであれば、できる限り、話さない事を心がけるぐらいが、ちょうど良いと、私は思っています。知識や技術は、自慢するために、身につけるわけではないですし、バーの本来の意味を考えれば、当然でしょう。
それでも、無駄になる学びなど、ありません。
まず第一に、自分自身の自信になります。自信をもって作っているのと、そうでないのでは、雲泥の差があります。
また、最初にもお話ししましたが、お酒の定義や歴史を考えて、カクテルレシピを考案することもあるのです。カクテルレシピの、真の意味を理解すれば、必要となる知識です。
そして、カクテルレシピの真の意味を理解するには、お酒やカクテル作りの知識・技術の体系的な学習は、絶対に必要なのです。学習していなければ、カクテルレシピの意味を理解する事は、永遠に不可能です。
このことを理解できず、ただ年数を重ね、カクテルレシピを暗記しただけの、「バーテンダーといえない人」が、意外に、たくさん、いるのが現状なのです。
ですから、これから、バーテンダーを目指される方、面倒かもしれませんが、きちんと、基礎から体系的に学ぶ事が、必要なのだ!と、確信して下さい。