さて、「スノー・スタイル」という呼び名自体が、おかしい!という事もありますが・・・今回は、その事は、置いておきましょう。知識マニアになるだけの話なので・・・。
さて、ソルティ・ドッグなど、グラスに塩がついているカクテルがありますよね。あの塩のつけ方について、問題あり!というお話です。
グラスに塩がついてるだけだろう!カンタンだろ!そう、おっしゃられる方が、きっと多いはず。
でも、私の目から見て、合格!といえる塩のつけ方をしたカクテルに、なかなか、出会った事がありません。
ホテルのバーラウンジや、オーセンティック・バーとうたっているところでも、かなり厳しいな~と思うところが、結構あります。なぜ、こうした現象になっているのか??不思議ですよね。
プロのバーテンダーとして働いている方でさえ、本物のスノースタイルの作り方を知らない人が増えている。これは、なぜか???
一般的な書籍に書いてある方法が、普及してしまったからです。普及しているものが、真実であるとは限らないのですが、なかなかそう思えないもの。
書籍やサイトなどをみると、レモン果汁をグラスのふちにつけ、お皿など、塩を平らに広げた上に、かぶせるように置いて塩をつけ、余分な塩を取り除けば出来上がり!と書いてあります。某有名メーカーのサイトなどでも、そのように記載してあります。
こんな間違った方法が、広まってしまったんですね。こんな方法で、塩をつけているプロなどいません。おそらく、随分昔に、趣味でカクテルを楽しむレベルなら、この程度の知識や技術でいいだろう!と、書籍に書かれた方の方法を、そのまま、書き写した書籍が増えた結果でしょう。
余談ですが、これは、コピーだろうと思うカクテルレシピが、非常に多くあります。カクテルレシピ自体は、一般的なレシピであれば、同じ材料と分量になるのは分かるのですが、アルコール度数などを表記しているものは、間違ったアルコール度数まで、コピーしたものが、たくさんあります。自分で、計算するのが面倒だったんですかね~。
さて、グラスへの塩のつけ方ですが、これも、常に私が話しているように、意味を考えれば、カンタンに分かる事です。
塩を、わざわざ、グラスのふちにつける意味は、どういう事でしょう。カクテルを召し上がる時に、好みに応じて、塩をなめながら、召し上がって頂くため。そうであるなら、先ほどのような、作り方はしないはずです。
カクテルを飲む瞬間に、塩をなめ、口の中で、カクテルと塩が混ざるように作られたカクテル。注意すべき点は、どこでしょう?これだけお話すれば、分かる人には、分かるはずですが・・・・・
全てのカクテル作りの技術には、それなりの理由があります。この理由を理解せずに、ただ、カクテルの作り方を学んでも、無駄です。
せっかくの記事、ヒントを差し上げましょう。それは、グラスについている塩のつき方が、プロが作ると「全く違う!」ということです。
見た瞬間に、バーテンダーのレベルが分かるという事。飲まなくても、分かってしまいます。それでも、こういう場合、大人の対応をしますよ。その店は、カクテルではなく、きっと、他の魅力で勝負している店のはずです。ですから、飲み物は、ビールで。あとは、他の魅力を探すことにしている私です。