今回は、若き日の失敗談です。
バーで働き始めて、1年ぐらいたった時だったと思います。当時は、店で、一番に出勤していましたから、私一人の時間帯でした。
一人で、入ってこられたお客様が、ありました。
私 「いらっしゃいませ。」
私 「お飲物は、いかがいたしましょう?」
お客様 「ビールを、燗で!」
私、少し笑いながら、「はぁ~???」
お客様 「・・・・・」
そのまま、無言で、帰っていかれました。
私には、さっぱり、意味が分かりません。
もちろん、その後、先代オーナーから、猛烈なお叱りを受けたのは言うまでもありません。さて、なぜ、私は、怒られたのでしょう?
・・・そう、もう、皆さんは、分かっておられると思います。でも、突然、そういう注文が来て、平然と対応するには、私は、経験不足でした。
その後、そのお客様に、昼間に、直接、お詫びに伺いました。無事、お許しを頂き、その事件のおかげで、可愛がっていただいたものです。
お客様には、さまざまな事情があります。このお客様は、とにかく、ビールが大好きなお客様で・・・でも、体調を崩され、冷たい飲み物は、特にダメ!という事だったそうです。ですから、美味しくなくても、ビールを召し上がりたかったわけで・・・
そんな気持ちを、推し量る事の出来なかった私は、何とも、浅はかな対応でした。
バーを経営していると、さまざまな出来事に出会います。全て完璧に対処するのは無理ですが、基本の心構えは、考えておかないといけないですね。