バーテンダーは、ウンチクを語らない

知っていても、知らないふりをしろ

基本的に、店で、ウンチクは語らない事にしています。もちろん、若かりし頃、豊富な知識・技術を自慢したかった時期もありました。今思えば、何とも、恥ずかしい限りです。

ただ、当時、豊富な知識・技術をもっていながら、「分からない!」と答えろ!と、先代に命令されました。以前にも、お話しましたが、カクテルを、作れるのに、作れない!と、言っていた時期があります。

当時は、憤懣やるかたない思いで、いっぱいでしたが・・・今にして思えば、本当に、良かったと思います。この理由は、また、そのうちお話するとして・・・

ウンチク=自慢話

店では、お客様が、ウンチクを語られる場合もあります。正直、プロからしてみれば、何とも、中途半端な知識が、大半です。

でも、だからといって、その間違いを指摘するなど、大人げない事はしません。お客様の面子を大事にするのは、当たり前のこと。

但し、さりげなく、その間違いに、本人だけには、気づいてもらえるようにする事もありますが・・・まあ、ケース・バイ・ケースで、臨機応変に対処しています。

ウンチク=自慢話のようなもの。別に、聞きたいわけではないはず。もちろん、弊店のスタッフなど、知識・技術を、真剣に身につけたい人には教えます。それ以外は、とにかく、ウンチクは、できる限り、語らないように、気をつけています。

バーテンダーは、知っていて当たり前

要するに、
プロは、ウンチクを知っていて当たり前。
お客様の自慢話は、聞いてあげるのがマナー。


そして、ただ、ウンチクをかじりたい人は、その部分だけを自慢したいだけなので、教える気にはなりません。だから、最近は、店で、何も知らないフリもするようになってしまいました。

もともと、そういう部分で、お客様に支持されたいとも思っていないわけで・・・私は、変わり者なんでしょう。